培養室より エンブリオロジスト学会のワークショップに参加しました

1月9日にグランキューブ大阪で「第30回日本臨床エンブリオロジスト学会ワークショップ」が開催されました。

このワークショップは日本全国の胚培養士の技術向上を目的として毎年1月に行われており、当院から1名は講師として、1名は受講者として、計2名が参加しました。

講師として参加した胚培養士は今回「ピエゾICSI」の講義・実習を担当しました。

ピエゾICSIは卵子の膜に穴をあけて精子を注入する過程がこれまでよりもスムーズに行えるため、卵子への負担が小さくなる可能性があり、また、受精率が低い施設では受精率の大幅な向上が見込める技術です。

今回7名の受講者を担当して、基本的な技術や難しい症例への対処方法などをお伝えしました。

全国的な顕微授精技術の底上げにつながればと思います。

受講者として参加した胚培養士は「PGT-Aバイオプシー」コースを受講しました。

PGT-Aを実施するときには、胚盤胞から細胞を採取(バイオプシー)して検査容器に入れるという技術が必要ですが、非常に小さな細胞を扱うため、培養業務の中でもかなり高度な技術です。

今回のワークショップで一連の流れと重要なポイントを学ぶことができました。

岐阜県内でPGT-Aを行っている施設はまだ少ないですが、当院でも近いうちに実施できるように進めていければと考えています。